空前のラグビーフィーバーとなった、ラグビーワールドカップ2019。
惜しくも日本代表はベスト8で敗退をしてしまいましたが、今のところ日本はホスト国として世界的にも高評価を受けているのではないでしょうか。
台風の影響で3試合が中止になってしまったのは残念ですが、日本代表の躍進に加えて、日本人のおもてなしの精神は世界中から賞賛を受けており、ラグビーの枠を超えて日本という国の評価まで上がっていると考えられます。
ワールドカップラグビー成功には、選手の頑張りや、ラグビーサポーターたちの心意気はもちろんのこと、裏方で支える者たちの努力なくしては成しえなかったことでしょう。
陰の功労者!芝管理士たち
選手がいない空のラグビー場グラウンド、芝の緑がライトに映える。 pic.twitter.com/Jm6xHkocJC
— Mino~ru(MinoruSAITO) (@minoru_st) November 2, 2019
ワールドカップラグビーという世界3大スポーツイベントとまで言われる国際大会を開催するにあたって、どれくらいの人が汗水を流したことでしょう。
いわゆる裏方と言われる人たちだけでも警備、運営、清掃、メンテンナンス、売店などの販売など数限りなくあり、会場は日本全国12会場、更にはファンゾーンやパブリックビューイングなども加えると、膨大なスタッフが陰で支えていることが分かります。
そのなかでも、決して光は当たりませんが、注目したいのが芝管理士たち。
ピッチの芝生を管理する人たちで、試合を観ていれば分かりますが、あれだけ綺麗に切り揃えられているのは、もちろん人の手が必要です。
2002年ワールドカップカップサッカーの際、直前まで芝の管理が上手くいかずトラブルになっていましたが、自然のものである芝を管理するのはまさにプロの手でなくてはできなく、多くの会場では日常から24時間体制で芝を見守っているところが多いのです。
台風後でも見事な芝をキープ
ラグビーワールドカップを通じて、日産スタジアムの素晴らしさを実感。
7万人を収容してもなお、ストレスを感じさせないゆとり。
台風19号から、横浜、川崎の人命、財産を守る働き。OUR HOME,OUR STADIUM
は、日本最高どころか、世界屈指のスタジアムです。#横浜沸騰 #沸騰プロジェクト #fmarinos pic.twitter.com/xcwQ7vJTV1— 🇫🇷マリタロウ🇫🇷 (@shimi_go) November 2, 2019
しかも、今大会では思ってもみないほどの大トラブルが起きてしまいました。
過去最大級とも言われる台風19号の襲来です。
台風の影響によって、前述どおり3試合中止になるなど残念なことも起きてしまいましたが、横浜国際総合競技場で開催された「日本vsスコットランド」戦を思い出して欲しい、芝はどうなっていたでしょうか。
昔のラグビーやサッカーの試合で観たことないでしょうか、各地に水たまりができて子供の泥んこ遊びのような状態になってしまっている試合を。
「日本vsスコットランド」戦もあれだけの降水量となった翌日、ピッチじゅうがプール状態になっていてもおかしくはありません。
日本代表もスコットランドもラグビー史に残るような死闘を繰り広げ、世界中から賞賛されていますが、この名試合は芝のきちんとした管理なくして成しえなかったものです。
横浜では芝管理だけでなく、会場の復旧のため、多くのスタッフが徹夜で作業をして、驚くほど会場を回復させました。
まさに決して光は当たることはありませんが、陰のMVPといえる存在なのではないでしょうか。
もちろん日本だけが凄いとは言いませんが、日本人のおもてなし(ホスピタリティ)の精神が、ここまでのスタジアム復活劇を演出したのです。
ラグビーとサッカーでは芝が違う
ラグビーとサッカーでは同じサイズのピッチを使い、併用できるものと思っている人も多いですが、そもそも芝の管理法も全く違うものです。
ラグビーのほうがサッカーに比べると、コンタクトが激しくめくれてしまうことも多い。しかも、選手への負担も考えて同会場で2試合行うようなことも多く、サッカーより芝管理の難易度は難しいとされています。
横浜のように欧米のラグビー会場では主流となっている人工芝と天然芝を掛け合わせたハイブリット芝を採用しているところもありますが、サッカーと併用している会場が多い日本では天然芝を使用している会場がほとんどでそこでの芝管理は想像するに絶するほどの難易度が伴っていたことでしょう。
サッカーの場合どうしても人工芝やハイブリッド芝だと滑りやすいため、天然芝がベストということもあり、やはり今後のラグビー発展のためにはラグビー専用スタジアムが増えていくことを望まれます。
陰で支えるプロフェッショナルたちなくして成功はなし
今後、今のラグビーフィーバーを受け単なるブームではなく文化にまで根付いていけるかが、今の日本ラグビーの大きな課題でしょう。
4年に1度のワールドカップ時のみの大騒ぎになってしまっては、今後ベスト8以上日本代表が勝ち進んでいくことはあり得ないと思います。
今後、ラグビーを文化として根付いていくためにも、陰で支えている者たちの絶え間ない努力は必要不可能。
決してスポットライトは当たらずとも、陰で支えるプロフェッショナルたちなくしてワールドカップラグビーの成功はなかったし、今後の日本ラグビーの発展も望めないのではないでしょうか。
ぜひとも、テレビなどでも選手だけでなく、陰で頑張る者たちにもスポットライトを当ててほしいものです。
まとめ
今回は「ラグビーワールドカップが成功したのは芝管理士たちのお陰!」をテーマにお届けしました。
人々が歓喜している裏では、多くのプロフェッショナル達が奮闘していたと思うと、こみあげてくるものがあります。
まさに光を浴びずとも仕事をする!日本人の美徳ともいえるプロの所業ではないでしょうか。