日本代表としてワールドカップに3大会連続で出場を果たし、いずれの大会でも得点を挙げ、イタリアの名門ACミランで10番を背負ったという超一流サッカー選手。
表題にもありますが、これは本田圭佑の選手としての実績です。
オーストラリアのメルボルン・ビクトリーを退団後は、所属先が決まらずにフリーとして活動をしています。
そんな本田圭佑選手は、選手としてだけでなく監督としても活躍しております。
彼が実質的監督として、指揮を執っているのはカンボジア代表です。
今回は、本田圭佑が実質的監督を行っているカンボジアのサッカー事情についてお話ししたいと思います。
カンボジアという国について
カンボジアはタイやラオス、ベトナムに隣接する東南アジアの国です。
人口は約1500万人で日本の10分の1ほどですね。
公用語はクメール語で首都はプノンペンです。
経済的に裕福な国ではなく、1人当たりのGDPは世界平均の10%にも満たない水準です。
また、内戦等の影響で多くの地雷や不発弾が埋まっていたりと危険地帯がある国です。
サッカーカンボジア代表とは?
カンボジア代表チームのFIFAランキングは169位です。
アジアの中では36番目という数字ですね。
通算成績は29勝111敗15分です。
W杯への出場経験はありません。
クメール共和国時代の1972年にアジアカップに出場して4位に輝いていますが、当時の出場チームは6チームだったようです。
代表チームはカンボジアの国内リーグのメンバーが大多数を占めているようです。
日本代表との対戦もあります。
2018年のW杯アジア予選で対戦して、3-0と2-0で共に日本代表が勝利しています。
しかし、カンボジア代表はホームでの試合の前半を0-0で終える健闘を見せました。
そして、何より驚いたのが3万人の大観衆です。
サッカー後進国といえるカンボジアですがサッカー人気を着実に高めていることがひしひしと伝わりました。
2018年からは本田圭佑が実質的な監督として就任しており、現在は2022年W杯のアジア予選を戦っています。
先日行われた対イラン戦では0-14というスコアで敗れています。
ちなみに14点差での敗戦はカンボジア代表のワースト記録です。
カンボジアの国内リーグについて
前述しましたが、カンボジアのサッカー人気は着実に高まっています。
そんなカンボジア代表は主に、カンボジアの国内リーグでプレーをしています。
カンボジア・リーグ
トップディビジョン(Jリーグで言うところのJ1リーグ)は『メトフォン・Cリーグ』と言います。
2013年5月24日にJリーグとパートナーシップ協定を締結しています。
カンボジアリーグは1982年に創設されました。
所属チームは近年も増加しており、2019年シーズンは14チームでのリーグ戦が繰り広げられています。
近年はプロ化が進んでおり、月に500ドル~4000ドルの給料を得てプレーする選手が多いようですね。
カンボジアの平均年収が2500ドル程度ですので、プロサッカー選手は裕福な生活をすることができそうです。
所属チームの中には大学のサッカーチームや、国防省が母体となっているチームもあるようですね。
その半分以上のチームは首都のプノンペンを本拠地としているため、カンボジア国内の地方のサッカー事情が気になるところですね。
カンボジアで活躍する日本人選手
現在、カンボジアの国内リーグのチームに所属している日本人は17人います。
カンボジアリーグのチーム数が14チームなので、1チームに1人はいるといった数ですね。
そのほとんどの選手が日本のプロリーグを経験した人たちです。
他にも日本のリーグを経験することなく、タイやベトナムといった東南アジアのリーグを渡り歩いて、カンボジアのリーグのチームへと移籍した選手もいます。
カンボジアリーグで活躍している選手の中には、日本代表で活躍している井手口陽介の兄である井手口正昭選手もいます。
日本国内で活躍することができなかった選手が、カンボジアで活躍するというケースも見られます。
もちろん、Jリーグに比べて、環境が良いとは言えないカンボジアリーグです。
しかし、カンボジアはプロ化されてまだ日が浅いのでチャンスが多い国といえます。
実際に、日本でもサッカー留学を専門としている業者がありカンボジアリーグへの選手の斡旋も積極的に行っているようです。
まとめ
今回は本田圭佑が実質的な監督を務めるカンボジアについて紹介しました。
W杯予選ではイランに大敗を喫するなど、サッカーのレベルは高いとは言えません。
しかし、国内のサッカー人気は着実に高まっており、アジアのサッカー先進国の日本からカンボジアのリーグに参戦する人も増えてきています。
Jリーグともパートナーシップを締結しており、サッカーの振興に力を入れている国です。
今回のW杯出場は難しいかもしれませんが、今後の活躍が期待される国ではないでしょうか。