ラグビーワールドカップでの日本代表の戦いぶりは、日本のみならず世界中から賞賛を受ける形になっています。
しかし、ラグビー日本代表と言ってはいなく、多くは「ブレイブブロッサムズ」と日本代表を名称で呼んでいますよね。
ラグビーはニュージーランド代表の「オールブラックス」が有名ですが、愛称で呼ぶのが一般的なんです。
ブレイブブロッサムズ、日本語に直せば「勇敢な桜の戦士たち」とでもなるのでしょうか?
なぜ、日本代表はブレイブブロッサムズと呼ばれるようになったのでしょうか?
自分たちからブレイブ(勇敢)と付けたのでしょうか。
各国の代表チームの愛称
冒頭でも述べた通り、ニュージーランドのオールブラックスが有名ですが、南アフリカ代表の「スプリングボグス」も映画にもなったこともあって聞いたことあるのではないでしょうか。
日本代表のブレイブブロッサム(チェリーブロッサム)の桜の由来は、もちろん日本を象徴する花である桜がモチーフですが、パッと咲いて見事に散る桜のように正々堂々と戦い負けるときは美しく散れという意味が込められています。
桜からも日本のノーサイド精神が根付いているというわけです。
他のチームはどうでしょうか?
オールブラックス(ニュージーランド代表)は、真っ黒なユニフォームカラーと全身黒づくめで戦士のイメージから。
スプリングボグス(南アフリカ代表)は、南アフリカの草原に広く生息するガゼルの一種で俊敏さ、跳躍をするスプリングボックという動物からなどとなっています。
スプリングボックのように動物がモチーフのところは多く、オーストラリア代表の【ワラビーズ】、アルゼンチン代表の【ロス・プーマス】(ジャガー)、ウェールズ代表の【レッドドラゴンズ】などがあります。
他ですと、イングランド代表が【レッドローズ】、フランス代表が【レ・ブル】、イタリア代表が【アズーリ】、フィジー代表が【フライング・フィジアンズ】(空飛ぶフィジー人)となっています。
スコットランド代表やアイルランド代表のように愛称がないところもあったりします。
もともと日本代表は「チェリーブロッサムズ」だった!?
実は最初から日本代表は「ブレイブブロッサムズ」だったわけではないのです。
最初は桜のモチーフからそのまま「チェリーブロッサムズ」だったのですが、2003年から「ブレイブブロッサムズ」と呼ばれるようになりました。
それは、日本代表が2003年のオーストラリアで開催されたワールドカップ初戦のスコットランドとの試合で、ぼろ負け予想をされていたにもかかわらず、日本代表は前評判を覆すかのように大健闘をしてスコットランドに食い下がったのです。
試合結果としては、11-32で日本代表はスコットランド代表に敗れてしまったものの、その勇敢な戦い方は海外メディアで絶賛され、勇敢なチェリーブロッサムズとして「ブレイブブロッサムズ」という愛称が定着したのです。
つまり、ブレイブブロッサムズという名称は、協会などが自分たちで付けたのではなく海外メディア発だったのです。
海外メディアから「勇敢」と称えられ、それが定着したなんて同じ日本人というだけでも誇らしくなりますね。
それにしてもブレイブブロッサムズの名前の由来といい、2015年イングランドワールドカップで日本代表が決勝トーナメントに進出できなかった要因といい、2019年日本ワールドカップで、日本代表が史上初の決勝トーナメント進出の試合といい、スコットランド代表と日本代表は何かと運命めいたものを感じます。
桜のつぼみが開花した!?
現在のブレイブブロッサムズの桜は、完全に満開に開いている桜の花びらですよね。
しかし、最初のころは満開状態ではなかったのです。
最初の日本代表のエンブレムに採用された桜は、「つぼみ、半開き、満開」の3種類の桜がデザインされていたのです。
これには意味があって、「いつか、ラグビーの母国イングランドと戦えるようになったら、全て満開にしよう」との思いが込められていたのです。
これが今のような満開の桜になったのは、1952年に英オックスフォード大とのテストマッチ(国際試合)が行われた時に、念願が叶って「3つの満開の桜」となったとされています。
当時はまだ戦えても勝てるまでには至りませんでしたが、時がたち、2019年のラグビー世界ランキングでは、日本代表は8位まで上がってきており、実際ワールドカップでも発祥のひとつであるスコットランド代表やアイルランド代表に勝利を収めるまでになってきています。
あとはもうワンランクレベルアップして、もっと満開に咲き誇るブレイブブロッサムズになっていきたいですね。
各スポーツの日本代表の愛称
前述どおり、ラグビー日本代表は「ブレイブブロッサム」ですが、他のスポーツの日本代表では、監督の名前を頭に入れたものなど「〇〇ジャパン」が多いですよね。
ラグビー以外の日本代表の名称はどのようなものがあるのでしょうか?
サッカー(男子) | サムライブルー |
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サッカー(女子) | なでしこJAPAN |
野球(男子) | サムライJAPAN |
野球(女子) | マドンナJAPAN |
バレーボール(男子) | 龍神NIPPON |
バレーボール(女子) | 火の鳥NIPPON |
7人制ラグビー(男子) | セブンスJAPAN |
7人制ラグビー(女子) | サクラセブンス |
アーチスティックスイミング(シンクロナイズドスイミング) | マーメイドJAPAN |
新体操(女子) | フェアリーJAPAN |
個人的には、やはり自然発生したこともあり、ラグビーのブレイブブロッサムズがかっこよいですよね。
まとめ
今回は「ラグビーチーム各国の愛称のその理由」についてまとめてみました。
日本代表の桜のエンブレムひとつにも一言では語れないほどの歴史があるのですね。
そう考えると、今のブレイブブロッサムズの快進撃は感慨深いものがあります。