10月21日、2019年のバロンドール候補選手30名が発表されました。
バロンドールは非常に歴史のある賞で、この賞を受賞した選手は欧州最優秀選手の称号を手に入れることができます。
昨年はCL優勝を果たしたチームの司令塔として君臨したルカ・モドリッチが受賞しました。
バロンドールとは?
今回はバロンドールについて取り上げていくわけですが、おそらくバロンドールについてご存じでない方も多いはずです。
ですので、この賞について簡単に説明しておきます。
バロンドールは1956年にフランスのサッカー専門誌「フランス・フットボール」が創設した賞で、ヨーロッパの年間最優秀選手に対して授与されます。
バロンドール(Ballon d’Or)とはフランス語で「黄金の球」という意味であり、その名の通り受賞者には金色のサッカーボールを模したトロフィーが贈られます。
1956年に創設されて以来、この賞は長らくフランス・フットボールが独自に運営してきましたが、
2010年度からはそれまでFIFAが選出していた「FIFA最優秀選手賞」と統合されて、「FIFAバロンドール」として生まれ変わりました。
しかしこの体制も2016年に終わり、翌年からは再びフランス・フットボール独自の表彰が復活しています。
尚、バロンドールの受賞者は「フランス・フットボール」が選定した候補者の中からサッカー記者の投票で選出する仕組みになっています。
過去のバロンドール受賞者
既に述べたように、バロンドールはヨーロッパの年間最優秀選手に対して贈られる賞です。
そのため、過去の受賞者にも錚々たる顔ぶれが揃っています。
1971年、1973年、1974年にはヨハンクライフが、1972年、1976年にはフランツ・ベッケンバウアーが、1983年、1984年、1985年にはミシェル・プラティニが、
1988年、1989年、1992年にはファン・バステンが、1997年、2002年にはロナウドが欧州最優秀選手の称号を手に入れています。
また、我々の記憶に新しいところで言えば、2004年にアンドリー・シェフチェンコが、2005年にロナウジーニョが、2006年にファビオ・カンナバーロが、
2007年にカカが受賞しています。
そして、2008年以降は2017年まで多くの方がご存知のように、リオネルメッシとクリスティアーノロナウドがそれぞれ5度ずつ受賞しています。
直近の受賞者は冒頭で触れたルカ・モドリッチです。
ちなみに、クロアチアの選手がバロンドールを受賞したのはこれが初めてのことでした。
また、リオネルメッシとクリスティアーノロナウド以外の選手が同賞を受賞したのもカカ以来実に11年ぶりのことでした。
2019年のバロンドール候補となった30名の選手
さてそれでは、ここからは10月21日に発表された30名のバロンドール候補選手を見ていくことにしましょう。
今回発表された候補選手は以下の通りです。
・フィルジル・ファン・ダイク(DF/リヴァプール/オランダ)
・ベルナルド・シウバ(MF/マンチェスター・シティ/ポルトガル)
・ソン・フンミン(FW/トッテナム/韓国)
・ロベルト・レヴァンドフスキ(FW/バイエルン・ミュンヘン/ポーランド)
・ロベルト・フィルミーノ(FW/リヴァプール/ブラジル)
・クリスティアーノ・ロナウド(FW/ユヴェントス/ポルトガル)
・アリソン・ベッカー(GK/リヴァプール/ブラジル)
・マタイス・デ・リフト(DF/ユヴェントス/オランダ)
・カリム・ベンゼマ(FW/レアル・マドリード/フランス)
・ジョルジニオ・ワイナルドゥム(MF/リヴァプール/オランダ)
・キリアン・ムバッペ(FW/パリ・サンジェルマン/フランス)
・トレント・アレクサンダー・アーノルド(DF/リヴァプール/イングランド)
・ドニー・ファン・デ・ベーク(MF/アヤックス/オランダ)
・ピエール・エメリク・オバメヤン(FW/アーセナル/ガボン)
・マルク・アンドレ・テア・シュテーゲン(GK/バルセロナ/ドイツ)
・サディオ・マネ(FW/リヴァプール/セネガル)
・セルヒオ・アグエロ(FW/マンチェスター・シティ/アルゼンチン)
・フレンキー・デ・ヨング(MF/バルセロナ/オランダ)
・ウーゴ・ロリス(GK/トッテナム/フランス)
・ドゥシャン・タディッチ(FW/アヤックス/セルビア)
・リオネル・メッシ(FW/バルセロナ/アルゼンチン)
・アントワーヌ・グリーズマン(FW/バルセロナ/フランス)
・カリドゥ・クリバリ(DF/ナポリ/セネガル)
・リヤド・マフレズ(FW/マンチェスター・シティ/アルジェリア)
・ケビン・デ・ブライネ(MF/マンチェスター・シティ/ベルギー)
・モハメド・サラー(FW/リヴァプール/エジプト)
・エデン・アザール(FW/レアル・マドリード/ベルギー)
・マルキーニョス(DF/パリ・サンジェルマン/ブラジル)
・ラヒーム・スターリング(FW/マンチェスター・シティ/イングランド)
・ジョアン・フェリックス(FW/アトレティコ・マドリード/ポルトガル)
これを見てまず初めに気付くのは、前回の受賞者であるルカ・モドリッチの名前が挙がっていないということです。
これまで、前年度の受賞者が候補から外れるということはありませんでしたので、これは異例の事態と言えます。
今回のバロンドール候補の中で最多選出(7人)となったのは、昨シーズンのCL王者であるリヴァプールです。
また、リヴァプールと欧州王者の座を賭けて戦ったトッテナムからも5人が選出されています。
アジア圏からは唯一、ソン・フンミンが選ばれました。
今年の受賞者は誰に?
以上の30名の候補の中で受賞に近いと見られているのは、PSGのキリアン・ムバッペやリヴァプールのファン・ダイクといった選手達です。
特に、昨シーズンのCLを制したファン・ダイクは多くの選手・評論家から受賞が有力視されています。
もしもファン・ダイクが受賞した場合、DFとしては5人目の栄冠ということになります。
また、キリアン・ムバッペが受賞した場合には、コパ・トロフィーと合わせて2冠に輝くということになります。
バロンドールの受賞者は今年の12月2日、フランス(パリ)で行われるセレモニーにおいて発表されます。
まとめ
10月21日、2019年度のバロンドール候補となる30名が発表されました。
前回の受賞者であるルカ・モドリッチが候補入りを逃す中、ロナウド、メッシ、ムバッペ、ファン・ダイクといった選手たちは順当に候補入りを果たしました。
受賞者の発表は12月2日にフランスのパリにおいて行われます。