2019年6月に米誌「フォーブス」より、アスリートの長者番付が発表されました。
サッカー界からは12人の選手がランクインしています。
なお、1990年の調査開始以来、サッカー選手がトップ3を占めるのは初めてのことだそうです。
(調査期間は2018年6月1日から1年間)
1位から順番に見ていきますと・・・
1位 リオネル・メッシ選手(アルゼンチン)年収:1億2700万ドル
2位 クリスティアーノ・ロナウド選手(ポルトガル)1億900万ドル
3位 ネイマール選手(ブラジル)1億500万ドル44位 ポール・ポグバ選手(フランス)3300万ドル
46位 アンドレス・イニエスタ選手(スペイン)3250万ドル
53位 アレクシス・サンチェス選手(チリ)3080万ドル
55位 キリアン・ムバッペ選手(フランス)3060万ドル
57位 メスト・エジル選手(ドイツ)3020万ドル
66位 オスカル選手(ブラジル)2900万ドル
75位 アントワーヌ・グリーズマン選手(フランス)2770万ドル
79位 ガレス・ベイル選手(ウェールズ)2710万ドル
99位 モハメド・サラ―選手(エジプト)2510万ドル
となりました。
同じサッカー選手でも、上位3人とそれ以外の選手との間には、ものすごい金額の差がついています。
3位のネイマール選手と44位のポグバ選手を比べてみると、なんとその差は7,200万ドル!!
なぜ、このような差が開いているのか?
上位3選手の収入について調べてみました。
神様ペレが認めた男!!ネイマール選手(アスリートの長者番付3位)
Que Deus nos abençoe e nos proteja 🙏🏽⚽️🇧🇷 pic.twitter.com/900xDYtugW
— Neymar Jr (@neymarjr) November 16, 2018
年収:1億500万ドル(1ドル110円で計算した時、約115億円)
年俸:約49億円(手取り、勝利給や年間の試合数のうち、何試合出たかによって決まるボーナスの出場給といった収入を含めると約53億円)
スポンサー収入など:約62億円(サイトによって、チームの年俸以外の金額は差異があります。年収からチームからの給与を引いた額をスポンサー収入などとして計算しています。)
スポンサー:ナイキ、レッドブル、コナミ、マクドナルド、パナソニック、ジレット、フォルクスワーゲン、カタール銀行など
手取り年俸の49億円は、メッシ選手に次いで2位の金額となり、ロナウド選手よりも多くなっています。
バルセロナに所属していたころのネイマール選手の契約解除金(契約書内でクラブチームと選手が合意の上で定められた金額を支払うことによって、クラブチームまたは選手が一方的に契約を解除できるという制度)は、約290億円に設定されていました。
カタール王国が運営する投資機関QSI(カタール・スポーツ・インベストメント)は、パリサンジェルマンの株式100%保有しています。
ネイマール選手がパリサンジェルマンに移籍する際には、まずネイマールに「カタールワールドカップキャンペーン大使」としてのお金290億円を支払い、そのお金をネイマール選手は所属していたバルセロナに支払ったといわれています。
移籍290億円は、2019年現在でも破られていない世界一の記録です。
CMの出演料などの具体的な金額はわかりませんが、以前スカルプDのCMに出演していときは、スポンサー料は推定1億円だと言われています。
Instagramの投稿による収入は、約7億9000万円です。
ちなみにインタグラムで最も稼いだセレブリティTOP10の6位にランクインしています。
世界最大のインフルエンサー!!クリスティアーノ・ロナウド選手(アスリートの長者番付2位)
Love this feeling ⚽⚽⚽ pic.twitter.com/e7bZ9vtJJU
— Cristiano Ronaldo (@Cristiano) November 15, 2019
年収:1億900万ドル(約119億円)
年俸:約40億円(手取り、勝利給や出場給のボーナスを含めると約67億円?)
スポンサー収入など:約52億円
スポンサー:ナイキ、タグホイヤー、コナミ、クリアシャンプー、エミレーツ航空など
ここに上げた3人の中では、ヨーロッパ大陸でのチームタイトルと個人タイトルをもっとも獲得しています。
所属チームは何度か変わっていますが、マンチェスター・ユナイテッド時代にヨーロッパチャンピオンズリーグ(以下CL)優勝1回、クラブワールドカップ(以下CWC)優勝1回、レアル・マドリード時代にCL優勝4回、CWC優勝3回しています。
ポルトガル代表としても、2016年のヨーロッパ選手権優勝に貢献しました。
また個人タイトルでは、バロンドールと呼ばれるヨーロッパ最優秀選手賞に5回、世界最優秀選手賞に5回選ばれています。
現役選手の中では「優勝請負人NO.1」と言っていいくらいの実績を誇っているので、30半ばでも40億円の年俸で契約できるのでしょう。
ナイキと2016年から2026年までの10年契約を結びましたが、その金額は10年総額で約194億円、年間約19億4000万円を受け取っているそうです。
さらにバロンドールと呼ばれるヨーロッパ最優秀選手に選ばれると、4億4000万円のボーナスがナイキから支払われます。
SNSでのフォロワーは、Facebook:1億2240万人、Instagram:1億2640万人、Twitter:7320万人、合わせると3億2000万人にもなります。
「Instagram」での投稿は、1年間で計49本のスポンサー投稿を行っています。
チームの年俸を上回る約52億円をInstagramで稼ぎました。
1回の投稿で約1億円以上を稼いだ計算になります(今回のアスリート長者番付には、Instagramでの収入の一部しか含まれていないと思われます)。
自身のファッションブランド「CR7」を立ち上げていますので、CR7からの収入もあります。
余談になりますが、今回ロナウド選手が移籍先に選んだユベントスは、Instagram、Twitter、Facebookの3大SNSのフォロワー数は、5000万人あまりでした。
2018年2月時点でのInstagramのフォロワー数は860万人だったのですが、ロナウド選手の入団が決まった7月末時点のフォロワー数は1345万人にまで増えました。半年足らずという短期間の間に、1.5倍も増加しました。
反対に以前所属していたレアル・マドリードでは、ロナウド選手の退団が決まるとクラブの公式Twitterのフォロワー数がたった24時間で約95万人減ったとスペインの新聞が報じています。
このことからも、ロナウド選手のインフルエンサーとしての影響力の大きさがわかるでしょう。
純粋な年俸で世界一!リオネル・メッシ選手(アスリートの長者番付2位)
リオネル・メッシ
(アルゼンチン代表・
バルセロナ所属)好きな選手だったらRT! pic.twitter.com/7sbwXyN611
— Wカップ注目player! (@wcupplayertyu) November 22, 2019
年収:1億2700万ドル(約139億円)
年俸:約67億5千万円(手取り、勝利給や出場給のボーナスを含めると約100億円にもなります)
スポンサー収入など:39億円
スポンサー:アディダス、マスターカード、ペプシ、トルコ航空、ジレットなど
メッシ選手は他の2人と違って、今までひとつのクラブにしか所属していません。
移籍が頻繁にあるサッカー界でひとつのクラブに所属し続けることは、とても珍しいことです。
所属するバルセロナの象徴ともいえる存在であり、チームに留まり続けてもらうためにメッシ選手への出費は仕方ないと考えていることでしょう。
出場給は、公式戦の60%以上出場すると、約2億6000万円、所属するバルセロナがヨーロッパチャンピオンズリーグで優勝すると、約16億2000万円ものボーナスが手に入ります。
アディダスとは、現役引退までの無期限契約を結びました。
詳細は明らかにされていませんが、年間約11億円と推定されています。
メッシ選手はInstagramで約25億円稼いでいます。
皆さんご存知!デビット・ベッカム選手
メッシ選手、ロナウド選手、ネイマール選手が登場する以前にも、サッカー選手という枠を超えて、サッカーを知らない人にも影響を与えてきた人物がいます。
そのうちのひとりとして、デビット・ベッカム選手の名前が挙げることができます。
日韓ワールドカップでのフィーバーを覚えている方も多くいらっしゃることでしょう。
ベッカム選手の選手時代の収入についてはわかりませんが、ベッカム選手もチームからもらう年俸、ボーナスよりもスポンサー収入のほうが多かったように思われます。
ただ、ベッカム選手が活躍していた20年ほど前は、現在と違いSNSがありませんでしたので、主な収入源はチームからの年俸やボーナス、スポンサー契約の収入が考えられます。
まとめ
メッシ選手、ロナウド選手、ネイマール選手と他の選手の収入の違いを生み出しているのは
①SNSやスポンサー収入の金額が大きいこと。
②サッカー界という枠を飛びこえ、人気と影響力があること
が考えられます。
現在では、SNSからの収入も非常に大きな収入源になってきているといえるでしょう。
バルセロナがメッシ選手と約139億円で契約を結ぶ、またユベントスがロナウド選手に約40億円もの年俸を払ってでも戦力に加えたかったのは、CLで優勝することが最大の目標であり、純粋に戦力として考えられていたからです。
しかし、万が一優勝できなくても、ロナウド選手がチームにスポンサーやSNSのフォロワーも連れてくることを期待していたとも考えられます。
世界最大のインフルエンサーですから。
ロナウド選手がレアル・マドリードの退団を決めたとき、Twitterのフォロワー数が約95万人も減少するということも起きました。
万が一、メッシ選手がバルセロナから移籍したら、スポンサー企業のいくつかが契約解除を申し出る可能性もありますし、またSNSのフォロワー数が減少する可能性も高くなるでしょう。
人気と影響力があることは、SNSのフォロワー数や「Instagramで最も稼いだセレブリティTOP10」にあるように、SNSの収入がロナウド選手は1位で約52億円、メッシ選手は2位で約25億円、ネイマール選手は6位で約7億9000万円の収入があることからもわかると思います。
大金を稼ぎたいと思うのであれば、競技におけるパフォーマンスはもちろん重要ですが、アスリートもSNSをうまく活用していくことが近道なのかもしれませんね。